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2013年12月21日 (土)

地域活性化とは何か (1)地域活性化の目的

地域活性化という言葉がよく使われている。

  • イベントで地域活性化を
  • 新幹線(または高速道路)を誘致して地域活性化を
  • 企業を誘致して地域活性化を
  • IT(ICT)で地域活性化を

という掛け声もよく聞く。

ところが、実は地域活性化という言葉は、使う人の立場によってさまざまな意味で使われている。しかも、その中には「地域活性化」を標榜しつつ、地域を疲弊させるような活動も少なくない。

そこで、地域活性化とは何かをまず考えてみたい。論文ではないので、できるだけわかりやすい表現してみたつもりである。

地域活性化とは何だろうか。たとえば企業の場合は、その目的は(社会的責任を果たしつつ)利益を上げることなので、利益や売上高などを見れば企業の活力を測ることができる。しかし、地域の活力とは何なのだろうか。

たとえば塩見譲氏は次のように定義している。

活性化とはそこに住む人びとが地域の資源を活用し、生きいきとした創造的な生活を営んでいる状態、またはそうした目標に向かって努力している状態を指すのであろう(塩見譲『地域活性化と地域経営』p.253、1989年)

確かに、地域活性化とはそのようなものだろうと、漠然とは思える。しかし、肝心の「創造的な生活を営んでいる」状態がどのような状態なのか具体的に見えないし、第一、この定義は地域活性化に成功しているかどうかを客観的に判断できるものではない。他にも地域活性化を定義する試みは行われてきているが、同様に地域活性化に成功しているかどうかを判断したり、地域の活力を測ったりすることができるようなものはほとんど見られない。

そこで、地域の目的を再確認してみよう。地域が社会全体に対して果たす役割は様々なものがあり、地域によって異なっている。そのため、一概に地域の目的が何であるかを定義するのは難しい。さながら人によって人生の目的が異なっているのと似ている(個人も地域も自然発生するものであるという点も共通している)。
しかし、人生については生きることそのものが共通の目的といえるだろう。同様に考えると、地域の共通の目的は地域の存続そのものであると考えられる。

そうすると、地域活性化の目的とは地域を存続させること、もう少し専門的な言葉を使えば地域の持続性を高めることにあるといえるだろう。
どのような手段によるとしても、地域の持続性を高めることができれば地域活性化したといえるし、どのような魅力的な活動であっても、地域の持続性を低下させるようなものであれば地域を疲弊させると判断することができる。
例えば、地域内に高規格な道路を作って利便性が高まったとしても、それが地域の持続性を高める結果にならなければ地域活性化したとは言えない。むしろ、地域内への立ち寄りが少なくなったり、維持費がかさんだりして地域を疲弊させる可能性もある。

以上のことから考えると、地域の活力は地域の持続可能性という観点から測るべきだし、地域活性化を目指して活動を行う場合は、まずその活動がどのように地域の持続性を高めることにつながるのかを考えることが重要といえるだろう。

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コメント

地域活性化についてあらゆる方々のノウハウがほしい

投稿: 國島泰則 | 2015年5月12日 (火) 16時13分

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