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2007年5月19日 (土)

日本科学未来館

日本科学未来館は、日本の先端科学技術を紹介するための科学館で、独立行政法人科学技術振興機構が運営している。大きく技術革新、情報科学、生命科学、地球と宇宙と4つのテーマで最新技術を紹介している。

  • 展示テーマ: 先端技術(技術革新、情報技術、生命科学、地球と宇宙)
  • 所在地: 東京都江東区
  • 最寄り駅: ゆりかもめ「テレコムセンター」駅下車徒歩4分、りんかい線「東京テレポート」駅下車徒歩15分
  • 見学時間: 120分程度(常設展のみの場合)
  • 見学料金: 500円
  • ホームページ: http://www.miraikan.jst.go.jp/

25年ほど前のことだろうか、東京駅の近くに「電気通信科学館」という科学館に行ったことがある。当時小学生だった私は、科学館の中で時間を忘れて展示物に見入った覚えがある。手を叩くと寄ってくるメカカメ、アナログ通信により実現されたテレビ電話、サーモグラフィ、パラボラアンテナの模型……。規模は大きくなかったと記憶しているが、体験できる展示が中心で、子供が一人で解説なしに見学していても、情報通信技術の片鱗が何となくわかるような、きわめて良質な展示をしていたことが記憶に残っている。今にして思えば、あれが私がコンピュータ技術者の道を進むきっかけの一つだったのかもしれない。しかし、知らぬ間にこの素晴らしい科学館は閉館してしまっていた。
以来、色々な科学館を見てきているが、なかなか「電気通信科学館」に匹敵するような良質な展示を行う科学館にはお目にかかれていない。その中で、この「日本科学未来館」の話を聞いた。もはや記憶の中にしかない「電気通信科学館」と比較するのは酷かもしれないが、一抹の期待を抱きつつ、訪問してみた。

科学未来館の常設展は、大きく4つのフロア(2フロア×2エリア)に分かれており、それぞれ技術革新、情報技術、生命科学、地球と宇宙をテーマとしている。日曜日だったので子供が多く遊びに来ていた。思っていたよりもだいぶ大きい規模である。

さて、フロアは情報技術、技術革新、生命科学、地球と宇宙の順序で回った(一般的な順路はちょうど逆らしい)。それぞれ簡単に感想を述べておこう。ただ、この感想はあくまで私の主観であり、見る人によって違う感想が出てくるであろう事を注意していただきたい。

1. 情報技術

情報技術のさまざまな要素を展示により紹介していた。展示にはさまざまな工夫が見られるものの、この展示を通じて情報技術の何かがわかるかというと、なかなか難しいだろう。たとえば非接触ICカードを利用した展示があるが、もともとICカードや情報技術に関しての予備知識がない人がこの展示を見ても、どこが凄いのかがわかりづらいだろう。もっと、技術の「凄さ」がわかる側面を強調してほしかった。

特にこのフロアでは、子供たちが展示されているヴァーチャル展示装置(3D画面を操作して、あたかも自分が展示室の中にいるように見せる装置)で遊んでいることが多かったが、めちゃくちゃに操作をしているだけで、中を何も見ていない様子だった。

2. 技術革新

超電導とナノテクについての解説が中心だった。超電導についてはちょうど実験の時間に間に合ったので見てみたが、この実験で超電導の特徴的な現象が理解でき、とても楽しめた。子供たちも、実験が始まると実験の結果に夢中になっている様子だった。ナノテクのコーナーでは微細技術で作られた歯車の操作などが面白かった。

3. 生命科学

パネル展示・標本展示が中心だが、幾つか体験ゲームも置いてあった。 ただ、幾つかあるゲームの中には「生命科学」をネタにしているだけで、実際の生命科学とはあまり関係がないものも多く、フロア全体でも演出過多の感が残った。他にも環境問題についての実験的な展示も行われていたが、こちらも演出ばかりで見学者に訴えてくるものが弱い気がした。

4. 地球と宇宙

しんかい6500の実物大模型や、宇宙実験棟の模型などがあり、なかなか迫力がある。また、天体望遠鏡の操作ゲームなどもあったが、これはゲームの域から抜けられない感があった。

少し厳しいことを書いたが、むしろ、数々の実験的な展示の試みに対しては、評価すべきだろう。私は「電気通信科学館」の素晴らしさが記憶に残っているので、どうしても厳しい評価をしてしまうのだが……。
最先端の科学技術の面白さをどのように子供に伝えて行くのか、これはなかなか難しいことなのだろうが、これに果敢にチャレンジしてゆく科学館であってほしい。

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