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2007年5月10日 (木)

北リアス線(三陸鉄道)

久々に鉄道の話題。今回は三陸鉄道北リアス線に乗った。
北リアス線は岩手県の宮古と久慈を結ぶ路線で、最近はイベント列車がJRとの相互乗り入れを行ったりしている。

三陸鉄道は、国鉄の廃止・建設中路線を転換した初めての第三セクター鉄道であり、開通当初はそこそこ経営も順調だった。しかし、最近は利用客が落ち込んでおり、その取り返しに躍起になっているようだ。

今回は新幹線で八戸まで行き、そこから三陸鉄道からの乗り入れ列車「さんりくしおさい八戸号」に乗った。これは、三陸鉄道のレトロ風車両「さんりくしおさい」とイベント用転換クロスシート車、お座敷車両の「さんりくしおかぜ」の3両編成で、三陸鉄道のイベント車両を総集結させ、普段は乗り入れを行っていない八戸線に乗り入れるという力の入れようである。

八戸駅で待っていた「さんりくしおさい八戸号」に乗ると、「さんりくしおさい」はすべてのボックスが埋まっており、中間の転換クロスシート車もそこそこ混んでいたので、比較的すいていた「さんりくしおかぜ」に乗った。お座敷列車ということで、お座敷が苦手な私は少し敬遠していたが、実際には掘りごたつ式になっていて、足も伸ばせるので安心した。社内にはつり広告の代わりに企業名が入った大漁旗が広げられており、網や漁で使用する道具が社内を飾っている。その中に、桜の季節を意識してか、桜の枝が何本も飾られており車内を演出していた(もちろん造花だが)。

さて、列車は八戸駅を出発し、本八戸や鮫方面に向かう。ところが、周囲の乗っていた乗客はほとんどが鮫までの間で降りてしまった。更に八戸線を走ると、どんどん乗客は入れ替わってしまった。車内がすいたので、先頭車両の「さんりくしおさい」に移ったが、八戸線の終点である久慈まで乗り通した乗客は余り見られなかった。

久慈駅では大勢の乗客が待っていた。どうも多くは団体旅行客らしく、ガイドも一緒に乗り込んできて、車内は一気ににぎやかになる。さらに、観光キャンペーンということで地元の方が乗り込んできた。その中で、中年ほどの女性が申し訳なさそうに私の座っているボックスに入ってきた。宮古から、一日乗車券を利用して久慈まで観光に来られた方だそうだ。
列車が発車すると、地元の方が岩手弁まじりで沿線の紹介をしてくれる。車内販売もあり、今までの静けさが嘘のようである。列車はビューポイントで時々停車し、景色を楽しませてくれる。三陸鉄道は近年建設された路線だけあって、トンネルが多く景色の楽しめる場所は多くはないが、トンネル間に時々現れる景色は、すばらしいものが多い。

ところで、今回私はこの列車を利用して、北山崎を訪れる予定だった。公共交通を使用して北山崎に行くには、普代、田野畑の両駅からバスが出ているのがわかる。しかし、市販されている時刻表では細かいことがわからない。色々と探してみたところ、普代村のホームページに普代駅からのバスの時刻表が、田野畑村のホームページに田野畑駅からのバスの時刻表が載っているのを見つけた。
しかし、ここで気になる記述が……。どちらのバスも、日・祝日運休と書いてあるのだ。しかも、田野畑村のバスにはゴールデンウィーク中は運行する旨が書かれているが、普代村のバスにはそれすら書かれていない。ところが、「さんりくしおさい八戸号」に乗ると、普代村のバスにはすぐに乗り継げるが、田野畑村のバスは1時間待ちなのである。
とりあえず、回ってきた三陸鉄道の車掌さんに、普代村のバスが今日走っているか聞いてみた。そうすると、やはり走っていないとのこと。
さて、普代に着くと久慈から乗った団体客が一斉に降りた。何故だろうと駅舎のほうに目をやると、大きなバスが待っている。普代村の村営バスがあんなに大きい訳がない。この団体ツアーは、普代~北山崎間ではチャーターバスを利用するのである。

私は田野畑で降りた。田野畑駅で降りたのは2人だけで、もう1人の方は迎えの車に乗って行ったので、北山崎を訪れるために田野畑駅で降りたのは、私だけということになる。1時間待つのももったいないので、仕方なくタクシーを使って北山崎に向かった。北山崎には先の団体客以外にも、多くの観光客が来ている。おそらく多くは自家用車で来ているのだろう。
鉄道とバスの連携が悪いというのは、三陸ばかりではなく、その他の地方でもよく見られる問題点である。普代~北山崎間のバスは1日2往復、田野畑~北山崎間のバスは1日4往復しかないのに、三陸鉄道発行のパンフレットにもバスの時刻が何も書かれていないし、おそらく臨時便を出してほしいとの依頼もしなかったのだろう。こうした連携の悪さが、両者の乗客数を落としてしまっているのではないだろうか。

二日目には小本で降りて龍泉洞に行ったが、こちらも似たような状況だった。小本から龍泉洞までのバスはあったが、帰りのバスは、三陸鉄道に乗り継げるちょうど良いバスが休日運休で走っていないのである。タクシーを使うと、下手すると大宮~八戸間の新幹線の特急料金と大差ないような費用がかかってしまう。一人旅にはきつい出費だ。

すばらしい観光資源を沿線に抱えていながら、乗客が落ち込んでしまっている三陸鉄道北リアス線。それを解く鍵は、地元交通機関との連携と、その連携ぶりを他地域にPRすること、これに尽きるのではないかと思う。
団体客だけではなく、個人客が定期的に訪れる地域になれるようにするためにも。

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